2010年2月27日土曜日

スキー発祥の地


オーストリア帝国軍の少佐であったレルヒ氏は日本でスキーを創めてからついに99年経った。来年は100周年を盛大にお祝いするという計画がすでに進められているようだ。アルプスの急斜面じゃなく、軍隊の基地(現在の高田自衛隊)からほど近い金谷山というなだらかな丘が日本のスキー発祥地となった。標高が低く、海も近いので、降雪の多い今年でも、雪がだいぶ融けてスキーができる日はあとわずかだ。こんな金谷山で毎年レルヒ祭が行われ、一本杖のスキーを履いて滑っているレルヒさんの姿が蘇ったかのうようだ。すぐそばにスノーモビールが走り、そりで遊んでいる子どもたちの声が響いている。


ところで、創始者のレルヒさんだが、当時、オーストリア帝国の一部であったチェコで青年の時期を過ごし、スキーのことをチェコ人のジュダールスキー氏から教わったという。どうやら、僕のふるさととの縁があったようだ。

今年の冬季五輪で何人かの日本人の選手が出場しているし、バブル時代から減ったとはいえ、スキーの競技人口も結構多いような気がする。スポーツとしてスキーは普及してきたに間違いない。ただし、雪国の日常生活にも定着したかどうかというと、そうでもない。かんじきを履いて山に入る習慣のほうが強かったのか、上越地域でスキーを日常的に使うようになったのは、後谷というたったひとつの村落の人たちだけだったという。高田の市場に行く際にスキーを履いて山から下っていったと言われている。集落そのままが廃村となってしまったし、現在はかんじきでもスキーでもなく、みんな車に乗って除雪された道を走るだろう。


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