2010年11月30日火曜日

山芋


寒波がやってくるとぶるぶると寒さで震えるけども、
晴れたらぽかぽかと暖かくなる。
この間も、気持ちのいい日差しが当たって
小春日和の一日となった。
田んぼで少し仕事しようかと思って
能生に行ったら、「山芋掘らんか」と誘われて、
迷わず予定変更。

道具をそろえて出発だ。

くまっ子を連れて裏山へと入って、
沢を超え、谷を超え…
昔、田んぼだったところから急な斜面に登り、
山芋がたくさんあるという場所にたどり着いた。

数日前に、師匠は蔓に印をつけてくれたので、
葉っぱが枯れ落ちてもすぐに分かるのだ。


下の写真に写っているのは山芋じゃない。
トコロというやつだ。掘ってすぐに
分かってしまう。すぐに取れてしまうし…
山芋の仲間だけでも、苦くて食べも
しないというのだ。ただし、かつて
お薬として使われていたようだ。
これもまた興味深いなあ。

トコロじゃない!山芋だ!と分かったら、
けっこう深くまで掘る。
急な斜面での作業がきつい
けども、逆に急な斜面じゃないと、
なかなか掘れない。
傷つけないように、折らないように、
途中から丁寧に手で
掘っていかねばならない。
少しでも焦ってしまえば、
ぽきんと折れちゃうぞ。

いいのが取れた!

我が家では、山芋をすりおろして
だしと卵と混ぜるので、
白いとろろになるけども、
能生地域では味噌汁だけで
味を決めて作るということだ。
芋の味と香りを引き立たせて
うまい。





2010年11月19日金曜日

七五三

山に登り、強くなった、
そして大きくなった
くまっ子の七五三。
お宮参りは、
桑取谷の奥の奥にある
神明神社。

桑取では、七五三詣が比較的新しい
祭祀であって、昭和50年代生まれ
の世代がその初めての対象となったようだ。
同じ日には、近くの湯ったり村で
収穫祭をやっていたのだ、
地元で採れた野菜やキノコの
味に誘われ、七五三に続いて
1日お祭りモード。

お兄さん

 もう11月の半ばだ。七五三の季節が訪れてきて、うちの熊の子も、数え5歳になって宮参りすることになった。ただ、その前に、「もうお兄さんだよ」ときっちっとみせなければならない、いわば家訓のようなものが我が家にある。というか、今年からある。というか、勝手につくったのである。というわけで、お兄さんになったぞという証に、山に登らなければならないことになってしまった。うちくまっ子にとって、決して初めての登山ではないけれども、今までは疲れたら、抱っこしてもらったり、登山用のおんぶ紐みたいなのに眠ったまま、山頂に立ったりしたこともある。今回は、自分の足、自分の力で登らんと、七五三なんかできない、厳しい話となってしまった。
 元々は大人でもかなりの登り甲のある斐鉾ヶ岳に登ろうと思っていたが、早くも雪を被せてしまったので、諦めた。選んだのは、住んでいる町のどこへ行っても美しくみえる南葉山、おしくも1千メートルに届かない山である。
 今年、クマが結構里まで出ている。猪も。クマよけ鈴を買って息子にプレゼントしたけれど、クマに遭遇したら、ちびっ子をどう守るか、本気で考えていた。くまっ子なのにな。始終、きょろきょろと常に周りをみていた。


登山とはいえ、つい採りたくなる美味しそうななめこに出会った。
撮るんじゃなく、採るんだよ、とうちで怒られたけど…


なだらかな形をしている南葉山だが、
ところどころ急な登り坂があって
油断はできない。


といいながらも、くまっ子は遊びたがる。
重たい雪を背負って曲がった枝に
登り、探検。


暫くの間、南葉山は「七五三の山」になった。
「今日、七五三の山に登るよ」と自慢そうに
ゆってた息子は最後までがんばった。
何回か、「6合目で帰ろうね」とか
「8合目までだね」とか、多少疲れが出て、
諦めようかという危機が訪れた。
だが、その日のくまっ子は
決して諦めなかった。
親父と交渉することなく、
自分で『上まで登るぞ」と
決めつけ、山頂まで自力
で登った。そして「登ったよ」と
かみさまに報告した。


上越平野を一望できる山ではあるけど、
この日、霞んでいて、おまけに
黄砂も飛んでいたから、
ちょっと残念。


下山は、明神峠を通って山を
下っていくことにした。
途中で、桑取谷、そして
鏡池がみえた。

毎年の雪に決して負けない
樹たち。上はだめだったら、
横の方へ伸びていくんだ。


下りもきついよ。


明神沢の周辺。いくつかものの沢を
超えなければならない。


後谷峠から望む小高い山。


里に近づいてきた。昔、山仕事などに使われて
いた道が大好きだ。


下りた頃には、夕日が山頂に
登っていた。くまっ子、よぅがんばったな。



土砂が…

田んぼやられた、と突然の連絡が入った。8月は雨がほとんど降らず、乾いた田んぼにひびが生えて地下水の流れも変わってしまったせいか、実は、稲刈りの直前に、小規模の土砂くれで畦の一部がやられてしまった。でも、今回は違う。上の田んぼの畦を大男ががぶっと噛みしだいたかのように…

土砂が下の田んぼへと流れてしまった。市の方から多少の補助金が下りるけども、重機を使って修理しなければならん。作業はひょっとして春に始まるのかもしれない。
これ以上、崩れないように、土砂崩れでやられたところで仮の畦を作って、水の流れを止めた。下の田んぼでは、逆に、ホースとか使って遮られた流れを何とか…

確かに、田んぼのすぐ近くで何ヶ月も前から土砂崩れ防止の作業をやっているし、この頃、近くの集落で同じ被害が出ているようだ。急な斜面で切り開いた田んぼを、これからどう守るかは課題だな。稲刈りが終わってすぐに代掻きすれば、土砂崩れを多少防げるというけども…

竹や杉の木を並べて、シートやトタンをかけるはさばの片づけをやってるときに、田んぼの方に目線がいくと、なんだかさみしくなる。早く”元気”になってほしいな。


東北

南の国から帰ってきてすぐにまた
北の方へいかねばならん。
冠雪を飾った山々に囲まれた
盛岡で学会があって…

今回も、朝から晩までプログラムはあるけど、
青々とした秋空に誘惑されてしまい…
昼休みは、会場の近くにある桜山神社へ。
商店街を歩くと、賢治のなんとかかんとか
が目立つ。商品化されたな。
ついでに冷麺とじゃじゃ麺。
デザートの代りに焼き肉。
盛岡グルメ満載。

学会が終わって、
帰りに宮沢賢治の故郷に寄ることに。
大沢温泉の自炊館で
紅葉を楽しんで、
賢治の世界へと…

南国

2週間ほど前に台湾へ行ってきた。もちろん、仕事で。
花蓮で国際シンポジウムがあって、
ぎっしり詰まった日程で、
遊ぶ余裕がほとんどない。
それでも、初めての台湾ということで、
自分なりに楽しんできた。



上の写真に写っている台北駅だけじゃなく、
どんな小さな駅でも
必ず夜間女性専用の待合室があるんだ。
夜、やっぱ相当危ないかね。


初めての台湾料理。駅弁。
ボリュームあるし、八角の香りがとってもいいし…うまかった。
それに、ペットボトルのお茶は580ccもあってでっかい。
ちなみに、香り豊かなジャスミン茶だった。


目的地。花蓮市にある慈済大学。
山をバックに、立派な建物がずらりと並んでいる。
泊まっていた宿舎も高級マンションにしかみえなかった。


シンポのの合間に日本研究学科の学生と交流。

シンポを終えて、再び台北へ。
着いたのは夜10時だったけど、
台北の夜はこれからという感じ。
台北の近くに住んでいる台湾人の友だちがわざわざきてくれて、
夜市を案内してくれた。賑やかだったな。




屋台の看板には「猪血」って書いてあるけど、中身は違う。
ねぎに似ているような似ていないような香ばしい野菜が入っていて
とっても美味しかった。ただ、惣菜なのか、菓子なのか、微妙なところだ。


蛇の血でできているスープはパス。
足裏マッサージも(残念ながら)。
ただ、お茶は欠かせない。
阿里山の烏龍茶をその場で
淹れてもらって…


豚の足…最高。


台湾のかき氷もまた面白い。果物や豆などなど
いろんなものをかけてくれる。


信号機には必ず待たなければ時間が
表示されている。

ドライバーたちは一秒ももったいないといわんばかり、
青になった瞬間、急加速。とくに、
バイクの連中。毎回、毎回、
レースでも始まったかのように、
あっという間に去っていっちゃう。


最終日の台北大学でのプログラムが
急遽キャンセルされた。
午後の飛行機で帰らなければならないけど、
午前中は空いた。そりゃ、再び街へ…
地下鉄では切符じゃなく、
チップ付のジェトンのようなもの
が使用されている。何度も何度も
リサイクルできるので、超スマートな仕組み。


今回の旅の唯一のザ観光。
故宮博物館。
何千年も前に
つくられた美しいものをみて、
文明って…と
いろいろと考えさせられた。


台北駅の地下街を通り過ぎ、


オレンジと白で、格好いい”新幹線”
に乗って空港へ。

でも、台風のため、飛行機は飛べんかった。


2010年11月12日金曜日

新米!

雨の日が続き、天気はなかなか安定しない10月半ば。晴天を狙って
いよいよ脱穀。

脱穀機に一束一束入れて…

藁の山がどんどん大きくなっていく。
秘密基地まで作っちゃった。

小さな粒たちを手にして幸せ。

雨のせいで充分に乾いていない。つまり水分が高いから
籾摺りはできないので、日干しをすることに。

空を見上げたら、しわが増えるばっかり。
いつ降ってもおかしくないような空模様。
もう少し干したいところだが、早く片付けて
おかないと、雨にやられてしまう。

籾摺り開始。ここは完全に機械におまかせ。

玄米が出た!

一年かけて農作業をやった結果は
これだ!やぁ~感動だ。

精米すれば、こうなる。
美しく輝いている白米に
惚れてしまうくらい…(自慢か)
がまんできず、すぐに炊いて食べちゃった。
自分たちの手でつくったお米だから、
くず米でもうまいっ。
ほんとに。